生徒一人一人の「凄さ」(ポテンシャル)を輝かせ「高い志と理想」を実現する

茨城県立竹園高等学校 校長 辻 武晴

 

 茨城県立竹園高等学校は、筑波研究学園都市の建設が進展していた昭和54年(1979年)に地域社会の強い要請によって開校され、今年で創立45周年を迎えました。

 本校は、筑波大学や宇宙研究開発機構(JAXA)など29の国等の研究・教育機関をはじめ、民間をあわせて約150の研究機関が集積しているつくば市の中心部にあり、世界的な科学技術拠点都市の一翼を担う高校として着実な発展を遂げてきました。

 平成6年(1994年)には茨城県唯一となる国際科を設置し、普通科と国際科の併置校として、「国際社会をリードする人材の育成」、「確かな学力の育成と進路希望の実現」、「豊かでたくましい人間力の育成」を教育目標に、その実現に向けて教職員が一丸となって教育活動に取り組んでいます。

 本校は、生徒がそれぞれが抱く「高い志と理想」を実現していくための第一歩として大学進学を捉え、生徒一人一人がもつ「凄さ」(ポテンシャル)を輝かせる創造性豊かな教育活動と、希望進路実現に向けたきめ細やかで丁寧な支援を行うことで、今日では高い大学進学実績を誇る茨城県を代表する高校として、県民の皆さまから厚い信頼をいただいています。

 生徒たちは、「自律」「進取」「友愛」の校訓のもと、先輩たちが築き上げてきた自由闊達でアカデミックな校風の中で高校生活を謳歌しています。

 「授業第一」をモットーに生徒と教師が作り上げる質の高い授業に真摯に取り組む学習活動、生徒会や委員会活動、生徒が自ら企画運営する「尚志祭」などの様々な学校行事、限られた時間内に集中して活動することで素晴らしい結果を出している活発な部活動、学校外の様々な活動にも失敗を恐れず積極果敢に挑戦しています。

 生徒たちは、これらの活動に全力で取り組むことを通じて互いに切磋琢磨しています。互いに尊重し合い、高めあい、自分自身を磨き続けるなかで、「たくましい知性」を鍛えるとともに、嫩竹(わかたけ)の如く「しなやかな感性」を身につけた生徒に成長し、「高い志と理想」の実現に向けて大きく飛躍していきます。

 竹園高校は、常に時代の先を読み、これからの時代を生き抜く生徒たちに必要な資質・能力は何かを考え、進取の精神で新しい教育活動に挑戦してきました。

 新学習指導要領で「総合的な探究の時間」の実施により各校で活発に行われている探究活動ですが、本校では10年以上も前から「探Q活動」(QはQualia(クオリア。「質」を意味するラテン語で英語のQualityに通じる言葉))として実施しており、東京大学や筑波大学との高大連携を進めるとともに、つくば市など公共機関や各種研究機関と連携・協力して、生徒の知的好奇心を高めるだけでなく、自分の生き方を考えキャリア意識を高めるなど大きな成果をあげてきました。

 また、ACEプログラム(Approach to Communicative English Program)は、本校が独自に開発した英語教育プログラムで、CEFR(Common European Framework of Reference for Languages)が大学入試等で注目される以前から、実践的な英語コミュニケーション能力の向上を目指して実施してきたものです。

 グローバル化やDXの急速な進展により、これからの社会を担う人材に求められる資質も変わりつつあります。本校では、これからも常に時代の先を読み、10年先、20年先に必要とされる資質・能力をしっかりと見据え、探Q活動の一層の充実、ACEプログラムをブラッシュアップしてバランスのとれた英語4技能の育成を図るなど、教育活動の充実に向けて取り組んでいきます。

 竹園高校は、創立以来築き上げてきた自由闊達でアカデミックな校風の中で、生徒たちが伸び伸びと様々な活動に取り組み、優れた実績を上げてきました。また、生徒一人一人がもつ「凄さ」(ポテンシャル)を輝かせるために、常に時代の先端を走り、失敗を恐れずに挑戦して新しい教育活動を取り入れきました。
 竹園高校には、多彩な能力をもった個性豊かで「高い志と理想」をもった生徒がたくさんいます。そして、学習活動、学校行事、部活動、課外活動などの場で生徒一人一人が輝ける舞台があります。
 皆さんもぜひ竹園高校で、将来の夢を大いに語り合い、「高い志と理想」の実現に向けて素晴らしい仲間たちと一緒に自分を磨き高めてください。